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小さい事務所をおしゃれにする方法!小規模オフィスのデザイン・レイアウト事例
仕事の生産性や採用のことで頭を悩ます経営者の方には、事務所の限られたスペースを最大限に活用して、仕事へのモチベーションや作業効率を高め、魅力的なオフィスにして効率的な採用をしたいと考えている方も多いと思います。
一方で、ビルのオーナー様としては保有しているビルが「テナント目線で借りたくなる物件とは?」「どのようなオフィスデザインが実現できる条件だと良いのか?」等、テナント目線で借りたくなる条件や特徴を知りたい方も多いと思います。
そこで本記事では、まずはテナントの方々向けに、小規模なオフィスでも、ちょっとした工夫やオフィスデザインの変更により、クリエイティブで快適な環境が作れ、従業員が魅力を感じられるオフィスデザインにする方法を御紹介します。
手軽にできる内装のアイデアから、少し手を加えるだけで大きく変わるDIYのテクニック等、主に小規模オフィスの事例ですが、オフィスをおしゃれに変身させる方法をご紹介していきます。
弊社の提供するDIY可能な物件での実例もご覧いただき、皆さんのオフィスにも応用できるヒントを見つけていただけたらと思います。
ビルオーナーの方々に向けて本記事の後半で、運営されるビルの空室対策としてテナント目線で「借りたくなる小さい事務所とは何か?」「どのような条件だと借りやすいのか?」を御紹介させていただいています。
テナント目線でどのような内装にしたいのか?実際にどんな事例があるのか?を見ていただきつつ、各物件の事例をもとに「借り手がつく条件」等を参考にしてもらえればと思います。
こちらの「空室対策技術集」でも詳しく御紹介しているので、オーナーの皆様はご一読いただければと思います。
小さい事務所をおしゃれにするメリット
まずは、オフィスを借りる皆様に向けて、自分たちの事務所をおしゃれにするメリットを整理していきたいと思います。
小さい事務所でも「おしゃれにしたい」と考えている経営者の方には、次のような悩みがあるのではないでしょうか。
・コロナ禍で離れてしまった社員間の交流を上げたい
・採用候補者に魅力的に見せて採用効率を上げたい
・社員のモチベーションを上げたい
・業種的に固いオフィスは合わない
確かに、働いている事務所がおしゃれで組織規模に合った交流や作業スペースがあると、作業効率が向上し、会話が生まれるだけでなく、見た目だけでなく社内の交流や風通しのよさをアピールし、採用効率を向上させる等の効果も期待できるようになります。
先日、弊社にオフィスの改装を依頼してきた経営コンサルティング会社の社長は、「採用のため」に事務所をおしゃれに変えたいとおっしゃっていました。
人手不足と人件費の高騰が顕著になってきている昨今では、優秀な人材の採用と離職率の低下は企業成長にとって欠かすことができない状況になってきています。
優秀な働き手に選び続けてもらうために企業側も工夫をして、イメージアップを図る必要があります。その社長が言うには「オフィスをおしゃれにカッコよくすることで、採用率が上がる。人材募集媒体にかける広告費よりよっぽど効率がいい」とのことでした。
こうしたメリットを実現する為に、まずはオフィスを借りる側(入居される企業の経営者の方々)に何ができるのか?を御紹介したいと思います。
小規模オフィスのデスクレイアウト事例
今回は比較的、小規模なオフィスを借りている方・借りようとされている方を対象に、限られたスペースのなかで、何ができるかを御紹介したいと思います。
小さいオフィスでは、当然ですがなんでもかんでも取り込むことは出来ません。限られたスペースを最大限活用して、目的に合ったレイアウトや内装デザインを採用することが大切です。
そこで、小規模オフィスに適した「アイランドスタイル」「背面対抗スタイル」「ブーススタイル」のレイアウトを御紹介します。どのレイアウトも、社内コミュニケーションの促進を図りつつ、限られたスペースを効率よく活用できます。
アイランドスタイル
小規模なオフィスに適したデスクレイアウトとして「アイランドスタイル」があります。アイランドスタイルは、オフィスのデスクを小島のようにまとめて配置するスタイルで、デスクを比較的コンパクトにまとめられます。
日本では最も一般的なオフィスレイアウトで、対向式レイアウトとも呼ばれます。
複数のデスクをグループ化して、それぞれが互いに向き合う形で配置されるため、プロジェクトや職種毎にチームワークを必要とする業務でグループで仕事をするのに適しています。
このスタイルのメリットも、社員同士のコミュニケーションがしやすくなることがあげられます。情報共有がスムーズに行え、チームでの協力作業がしやすい効果があります。
また、デスクが統一されているため移動がしやすく、狭小オフィスでも採用しやすいスタイルです。オフィスで悩みの種になりがちな電源や電話線などの配線も容易という点もメリットになります。
一方で、デメリットとしては、デスクがお互いに近接して配置されているため、プライバシーが確保しにくく、集中して作業をする際に支障をきたす可能性があります。
このデスクレイアウトで働いたことがある方は、上司がデスクの向こう側にいる時に緊張感を感じたこともあるのではないでしょうか?
このデメリットを補うためにローパーテーションで前面、側面を囲い、周囲からの視線をさえぎる等の対策も有効になります。
ローパーテーションであればコミュニケーションのしやすさは変わらず、視線がさえぎられる環境があることで落ち着いて作業することができるようになります。
このデスクレイアウトでは、良くも悪くも会話が筒抜けになります。そのため、集中して作業に打ち込みたいとき、周囲に聞かれたくない相談をしたい時の場所確保に困ってしまうかもしれません。
例えば、共有の会議室があったり、1階等の他の階にカフェ等の息抜きスペースがあるビルのフォイスを借りたり、パーテーションで区切ったエリアを設ける等の工夫は必要になるかもしれません。
また、SPACEEなどの貸し会議室サービスを利用するのも良いでしょう。場所にもよりますが、安いところだと1時間ワンコインからカフェ感覚で気軽に利用できます。
背面対抗スタイル
背面対抗スタイルとは、デスクが背中合わせに配置されるデスクレイアウトのことです。デスクを両側の壁に付けて設置し、それぞれの列のデスクが通路を挟んで背中合わせになります。
背面対抗スタイルのメリットは、自分の作業に集中しやすい環境になることです。背中合わせで配置されるため、前方の視界が遮られず、個々のデスクが独立した作業空間となります。
また、隣に座っている人にすぐに相談しやすいというメリットもあります。さらに、デスクの中央部分を通路として利用できるため、小さい事務所でも効率的にスペースを活用できます。
一方、デメリットとしては、背中合わせで配置されるため、後ろを通る人がいると気になってしまう可能性があることです。また、通路が狭すぎると、椅子を引く際に後ろの人とぶつかるかもしれません。
これらのデメリットを補うためには、通路の幅を十分に確保するようにしましょう。椅子を引いた状態でも通路が確保できると安心です。
ブーススタイル
ブーススタイルとは、個々の作業スペースを仕切りで区切ったスペースを取り入れたレイアウトです。
ブーススタイルを導入することで、小さな事務所でも作業スペースを明確に区切り、会議や電話、集中作業用のスペースを確保できます。
小さな事務所では周囲の雑音や視線が気になることが多いですが、ブーススタイルのデスクを一部取り入れることで、音や視覚的な妨げを減らし、静かで落ち着いた環境を作り出すことができます。
小さい事務所を内装でおしゃれに!
机や椅子等のレイアウトが決まったら次は家具の雰囲気や照明等の内装です。小さい事務所でもちょっとした備品に気を遣うことでおしゃれにすることができます。
引っ越しやフルリノベーションだと予算オーバーとなってしまうという企業でも、工事をせずにスグできる、オフィスをおしゃれにするノウハウをお伝えしていきます。
グリーンを取り入れる
グリーン(観葉植物)を取り入れると、事務所を手っ取り早くおしゃれにできます。
グリーンは、買って置くだけで完了です。工事不要で事務所をおしゃれにできるアイテムなので、気軽に取り入れやすいと思います。
観葉植物をひとつ置くだけで、事務所の雰囲気はおしゃれに格上げされますし、癒しの効果もあります。
もうひと手間かけるなら、鉢に麻袋をかぶせる等、植木鉢カバーを設けることでより温かみや会社のイメージを空間に持たせることができます。また、クリスマスに飾りつけをすると、季節の移ろいを楽しめるメリットもあります。
また、複数の観葉植物を使い、ゆるい間仕切りとして活用することもできます。オフィスの間仕切り壁を設置する場合、工事が必要となり費用も掛かります。そのため、癒し効果のあるグリーンを間仕切りとして代用できるのは一石二鳥です。
木製家具でリゾートの雰囲気に
一般的に、事務所のブラインドは「白」がほとんどではないでしょうか。
木製のブラインドを取り入れることで、リゾートホテルのような雰囲気に一新することができます。
照明・ライト(内容に合わせて修正)
電気の配線を伴う工事をしなくても、照明器具を付け替えるだけで事務所をおしゃれな雰囲気にすることができます。
「事務所だから蛍光灯にしないといけない」ということは全くありません。もし明るさに不安があれば、手元照明(デスクライト等)を別途用意すれば良い話です。
例えば、上の写真のように、古いけれども味のあるアンティーク調の照明器具を取り付けるのもよいでしょう。
また、シャンデリアのような特徴的なデザインのペンダントライトを設置すると、吊るすだけで空間の雰囲気を決定づけるアクセントになります。北欧風・ナチュラル・モダンなど、好みの雰囲気の照明に変えて、事務所をおしゃれにグレードアップしてみてはいかがでしょうか。
小さい事務所をDIYでおしゃれに!デザインのコツ
これまで工事をしなくてもできる、事務所をおしゃれにするノウハウをお伝えしました。
続いては、家具や内装だけでなく、もう少し予算と手間をかけて事務所をおしゃれにする低予算でできるDIYのヒントをお伝えしていきます。
多少の金額でも、事務所をおしゃれにする方法はたくさんあります。DIYで仕事環境を少しでも快適にしてみてはいかがでしょうか。
オリジナルの棚
事務所の窓際に、天井の高さまで作りつけた本棚を置いてみました。既製品の本棚を置くよりもガラッと部屋の雰囲気を変えてくれます。本棚の隙間から採光が入るため、「本棚を置く場所がない」という小さい事務所でも、窓際のスペースを利用して本棚を設置することができます。
各個人の好きな本・オススメの本を紹介して、社員同士の交流を深めることもできます。また本好きの方は今でもけっこういらっしゃるので、来客されたお客様と好きな本の内容で交流を図れるかもしれません。
こちらはオフィス壁面スペースに棚をDIYした事例です。
この棚にこだわりのアイテムをディスプレイして、事務所をおしゃれに演出できます。この棚は、ホームセンターで手に入る材料で作れますし、作りはシンプルなので比較的簡単に制作できると思います。
オリジナルの机
意外に思われるかもしれませんが、オフィスのデスクも自分たちで作れます。
こちらの事例は天板と脚を金具で固定するタイプの机です。ちょうどいい既製品のデスクが見つからなかったときに、イメージ通りのデスクに仕上げることができるのはDIYのメリットと言えます。
ヴィンテージ感のあるオフィス、ナチュラル素材のオフィスなど、自分好みの事務所にあう、おしゃれなデスクを作ってみましょう。
最近だと集中できる作業環境としてスタンディングデスクを取り入れる方も多いです。昇降デスクを活用して立ったり座ったりと姿勢を変えることで、肩や首のこりを予防・改善する効果が、2011年にアメリカで行われた研究によって以下のような結果から伺えます。
【座り作業と立ち作業のどちらにも対応する装置を7週間使用して作業を行った研究結果】
・座っている時間を224%(1日あたり66分)短縮したところ、背中の上部と首の痛みが54%改善した
・装置を取り外して座り作業のみになると、背中・首の痛みがほぼ元通りになった
また他の研究では集中力の向上も効果が見られることがわかっています。こうした昇降デスクは、天板がない「脚フレーム」だけも販売しています。
例えば、こうした昇降デスクの脚フレームに一枚板を載せたりするだけでもオフィスの雰囲気をおしゃれにかつ作業効率を高めることができるようになります。
おしゃれな屋上もオフィスの一部
使われていなかった屋上スペースに、ウッドデッキのパネルセットを並べ、ベンチとテーブルを置いてみました。これだけで楽しそうなイメージが湧きあがります。
ベンチがあれば屋上を休憩の場所として利用しやすくなります。スタッフがランチタイムに使ったり、疲れた時に屋上でリフレッシュしたりできます。オフィスに息抜きできる場所があると、休憩後の作業効率も上がります。
屋上で交流イベントなどを開催するのも楽しいですよね。弊社の管理する物件では、夜にビアパーティーをして盛り上がりました。
事務所のビルの老朽化が進んでいても、屋上が楽しいスペースになっていたら古さや不便さに勝ることもあります。
ただし、屋上スペースを活用する場合は、屋上入り口にナンバー錠をつけるなどして、不審者の侵入防止のための対策もあわせてしておくと安心です。
事務所にバルコニーがあれば、屋上と同様の効果が期待できます。
プチリノベで叶う!小さい事務所でもおしゃれにするコツ
これまで、低予算でできるDIYのヒントをお伝えしてきました。
DIYからさらに一歩すすんで、低予算でリノベーションする方法もあります。弊社では、お金をかけすぎずにポイントをおさえた改装をすることを「プチリノベ」と呼び、これまで多くの物件においてプチリノベを手掛けてきました。
プチリノベの方法やアイディアはたくさんありますが、その中でも押さえておきたいプチリノベの3つのコツと事例を御紹介していきます。
カラーデザインで小さい事務所をおしゃれにデザイン
低予算でおしゃれに仕上げるには、カラーデザインがポイントとなります。
扉の色・床の色・巾木の色・消防のランプなど、オフィスを見渡すと色が多すぎる、ということはよくあります。全体として色調を統一したり、色を減らすことがスマートに見せるコツです。
使う色を統一(3色以内がベスト)して、すっきりした空間にすること、アクセントカラーで目を引くポイントを作るとおしゃれなオフィスになります。
照明で小さい事務所をおしゃれにデザイン
照明器具を変えることで事務所の雰囲気をおしゃれにできることを先にお伝えしましたが、蛍光灯を利用している事務所も多いかもしれません。
蛍光灯の事務所の場合は、照明を変えるためには工事が必要となります。
例えば、次の写真は、もともと蛍光灯を使用していたオフィスに、配線ダクトと呼ばれるレールを取り付けた工事後の写真です。
配線ダクトを取り付け、暖色系の電球に変えたことで温かみのあるオシャレな雰囲気に仕上がりました。
また、LEDのライトチューブを加工して、円の形の照明をオリジナルで作った事務所の事例を紹介します。
作業員さんの人件費はかかるものの、材料費はそれほどかかっていません。一般的なオフィスでは見かけない照明は人の目を惹きつけますし、このようにおしゃれな雰囲気を醸し出すことができます。
サインで小さい事務所をおしゃれにデザイン
ビルの入り口やエントランス、部屋の入り口のドアなどにあるサイン(案内看板・案内表示)は、自分たちだけでなく、お客様の目にも必ず触れます。
この、必ず目に触れる部分を目立たせ、インパクトのあるものにすることで、「他の場所は大して手を加えていないのに、全体がデザインされた空間に見える」という不思議な効果があります。
例えば、階段のフロア表示やエレベーターの階数表示を、洗練された大きい文字にすることで、雰囲気がおしゃれになります。
また、オフィス入り口のビル名や案内板に照明を当てると、何もないよりも断然おしゃれに見える効果があります。
テナワン社のDIY改修をした物件紹介
これまで低予算で事務所をおしゃれにする方法を解説してきました。予算に合わせた改修を取り入れることは大切ですが、徐々に欲求が高まり、「自分たちの理想のオフィスを手に入れたい」と考える企業様もいらっしゃると思います。
理想どおりのおしゃれな事務所を構えるなら、DIY改修(セルフリノベーション)を検討する段階にきているのかもしれません。
弊社では、DIYで改修した物件も扱っており、ここでは弊社におけるDIY改修をした物件を御紹介しますね。
頂ビル
中央区にあるitadaki BLDG.(頂ビル)は、アーティスト・クリエイターのための一棟丸ごとシェア施設です。アトリエ、アトリエ、ワークスペース、ギャラリーなどがシェアして利用できます。
もともとは遊休ビルだったのですが、アートマネジメント会社のStudio仕組さんによるセルフリノベーションにより再生されています。
そのため、細部までカッコよく改修されておしゃれなスペースになっています。
日本橋小楼
三越前駅徒歩2分の日本橋小楼は、DIY可能な物件です。エレベーターは無く、5階建ての築50年のビルです。DIY可能としているため、内装に手を入れたいギャラリストがアートギャラリーとして入居しました。
次に入居したのは有名な若手建築家の設計事務所です。他にもITベンチャー企業、広告代理店、内装工事と設計事務所のシェアオフィスなどが入居しています。相変わらずクリエイティブ系の業種には人気があり、再募集するとすぐに成約するビルになっています。
理想のオフィスのために一棟まるごとリノベーション
市ヶ谷にあるLowp(ロウプ)は、空きビル一棟をまるごと改修して自社オフィスを移転させました。5階建てのビルの最上階に自社オフィスがありますが、4階から地下1階までをシェアスペースとして貸し出しています。
「自分たちの理想の場所を作りたいと思ってやってたら、規模が大きくなって他の人にも使ってほしいと思うようになった」そうです。
特徴的なのは、シェアキッチンやシェアガレージがあることです。キッチンは大きなレストランの厨房なみの本格的な施設です。また、シェアガレージには3Dプリンターや溶接機械など、プロの工房なみの設備が整っています。
理想のオフィスは自分たちで作るしかない、と考える人が増えてきているのかもしれません。
「DIY改修OK」「原状回復なし」は事務所をおしゃれにしたいニーズをつかむ空室対策
ここまで、テナントの方々向けに、手軽にできる内装のアイデアから、少し手を加えるだけで大きく変わるDIYのテクニック等、主に小規模オフィスをおしゃれに変身させる方法や事例を御紹介してきました。
ここからは、ビルオーナーの方々向けに、運営されるビルの空室対策としてテナント目線で「借りたくなる小さい事務所とは何か?」「どのような条件だと借りやすいのか?」を御紹介いたします。
結論から言うと、空室を埋めるための対策はいろいろありますが、具体的には「DIY改修OK」「原状回復なし」という条件をプラスして貸しに出すことをご提案いたします。
この条件をつけることで、「おしゃれな事務所にしたい」というニーズを取り込むことができます。さらには、築年数が古くても、おしゃれにできる可能性を秘めた魅力的な物件に代わる効果があります。
ここでは、事務所をおしゃれにしたい層を取り込む、「DIY改修OK」「原状回復なし」について解説していきます。
DIY改修OK・原状回復なしがウリになる理由
「DIY改修OK」「原状回復なし」がウリになる理由は、①おしゃれな事務所を手作りしたい需要に合致すること②他と差別化できること③費用のために躊躇していたテナントでも借りたくなる条件だからです。
最初は低予算でできるDIYだけで満足していても、徐々に欲求が高まり「自分たちの理想のオフィスを手に入れたい」と考える企業様も出てきていることをお伝えしました。
DIY改修を許していないオーナーさんもいるため、DIY改修OKという条件はアピールポイントになります。
この「DIY改修OK」「原状回復なし」という条件は、事務所の内装をこだわりたい人から魅力的に映ります。「理想どおりのおしゃれな事務所を構えたい」というニーズを取り込むことができるでしょう。
とはいえ、条件を「DIY改修OK」のみにすると、解約の時の原状回復費用がかかることを気にして「お金がかかりそう」と敬遠するテナントさんもいらっしゃいます。そのため、「原状回復なし」という条件もあわせてつけることで、テナントさんから見て借りたくなる物件にすることができます。
DIY改修OK・原状回復なしは古ビルでも魅力的になる
築年数が古いため、「おしゃれな事務所からはほど遠い」「古い物件でもおしゃれにできる?」と事務所の内装に悩みを持つビルオーナー様は多くいらっしゃるかもしれません。
フルリノベーションで古いビルを新築そっくりにしたとしても、新築ビルには敵いません。「ウチのビルは壁も新しくしたしトイレもピカピカ。なのになんで埋まらないの?」という御相談を受けることがありますが、機能改善だけしても新築ビルを超えられずに、結局テナント誘致に苦労する典型的な例と言えます。
そのため、古いビルでも、「DIY改修OK」「原状回復なし」という付加価値のある条件を付ける方が、やみくもに新築そっくりに回収するよりも空室対策として効果的と言えます。
また、デザイン事務所などのセンスのあるテナントさんにDIY改修をやってもらえると、退去したあとにそのまま貸せる、むしろ借り手が見つかりやすい物件になるという効果も見込めます。
DIY改修OK・原状回復なしで人気物件となった事例
築50年のビルを、「DIY改修OK」「原状回復なし」さらに「オーナーが内装補助金を出します」という条件で募集したところ、人気物件になった事例があります。
入居したテナントさんは、リゾート風に改装したり、個性的な床タイルにしたり、各々こだわりの内装に改修し、おしゃれな事務所として利用して頂いています。
原状回復なしにした場合、入退去時にどこまで直してもらうのか(もらわなくていいのか)をきちんと管理して、契約書に写真や図面などで細かく規定しておくと、トラブル防止になります。
小さい事務所でもおしゃれを楽しむ方法はいくつもある!
これまで御紹介してきたように、小さい事務所でも予算にあわせておしゃれなオフィスに変えられます。
またそうしたテナントの方に入居していただき、楽しみながら使い続けてもらう為の方法や実績も御紹介させていただきました。
多くの場合「原状回復の壁」がネックになっていたり、色々とやりたいことはあるけど、希望に合致した物件と出会えていないテナントの企業はいらっしゃいます。
そうしたテナントのニーズを物件に合わせて御提案させていただくこともできますので、ビルの活用方法にお悩みのオーナーの方も気軽に御相談いただければと思います。
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