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次世代の働き方とオフィスを考える_40 Connecting The Dots 北川社長インタビュー
次世代の働き方とオフィスを考える_40
Connecting The Dots 北川社長インタビュー
Connecting The Dotsとは
Connecting The Dots(以下Dots)とは、渋谷と代々木にあるコワーキングスペースである。北川巧社長率いる㈱インクルードが運営しており、2012年に渋谷、2016年に代々木がオープンした。コワーキングスタイルの共有席と個人が集中して作業ができる専用席、会議室、イベントスペースなどから構成されたデザインは、シンプルかつ使いやすく、渋谷駅徒歩4分、代々木駅徒歩1分という立地が人気を呼び、4,000人以上の会員を集めている今人気のコワーキングスペースだ。
原点はクライアントのための設計思想
元々、北川氏は、アトリエ系の設計事務所に入社、新築オフィスのデザインを数社手掛けるうち、企業のオペレーションやソフトに絡んで設計し、オフィス内のコミュニケーションを生み出すハードのデザインに面白みを感じた。「建築設計は普通、文化や歴史、場所性をアカデミックに組み立ててストーリーを作り、プレゼンすることが多いんですが、自分のいたアトリエの代表は、クライアント企業に『投資』としての建築を改めて認識させ、そのための設計を貫いていました。設計事務所が経営に深く踏み込んで提案することに、影響を受けました。」(北川氏)
自らの「必要」がきっかけでDotsを作った
その後、数社を経て自宅を拠点に独立した北川氏は、クライアントが都心に増えるにつれて、独立二年目にオフィス移転を目的に仲間数人とシェアすることを思いつく。「仲間と盛り上がったシェアの話がきっかけで、今でいうインターンシップのように、ゲストや学生が訪ねてきて机を使うとか、そういう刺激のある空間づくりをやりたくて実際に渋谷に30坪のオフィスを借りたんです。」(北川氏)
内装はDIY
建築デザインが専門の北川氏は、さっそく図面を引き内装に取り掛かった。「専用席のデザインは、自分が設計業なので、仕切りの高さなど自分が使う場合に集中しやすい環境を整えました。内装は全部自分たちで作りました。ホームセンターで材料を切ってもらって、ハイエースをレンタルし、何度も往復していました。」(北川氏)
集客はインターネット
オープンしてから自社サイトで募集を始める。「2012年当時から入居希望は全てインターネットの自社サイトを通じて来てくれます。今はSNSなども通して良質な記事やコンテンツを提供してシェアオフィス、コワーキングに特化したサイト作りをするように努力しています。他施設の訪問記や入居者のインタビューは、スペース内の活性化にも繋がりますし、取材するスタッフ自身のためにも良いのでやってます。」(北川氏)
クリエイティブ系の入居者と活発な協業
立ち上げ当初は、一般客の入居が多かったものの、稼働が上がってくるにつれ、自社や入居者同士とシナジーのあるクリエイティブ系の入居者が増えた。「デザイナーやITエンジニアなどを中心に入居いただいてます。実際に取引もあり、当社からエンジニアに発注したり、企画系の入居者から受注することもあります。実際に仕事するとさらに互いの距離感も縮まって良いですね。」 (北川氏)
今回お話を伺ってみて、空間をDIYするなどアイディアをすぐに実行に移し、積極的な人間関係を構築してきた北川氏の行動力がDotsを常に魅力的な施設にしているのだと感じた。
(山田)