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まちづくりはビル再生から始まる_75 ニッチでわがままなニーズはチャンス!
まちづくりはビル再生から始まる_75
ニッチでわがままなニーズはチャンス!
中小ビルの競争戦略について少しマーケティング視点から考えてみたつづき。
(初回から読みたい人はコチラ)
ニッチで新しい価値&カテゴリーでNo1を狙う「新価値カテゴリーNo1戦略」。
なんだかとっても難しい響きに聞こえますが、難しく考えなくていいです。
要はこれまでの競争のルール(立地や建物の新しさでビルの価値が決まる)から抜け出して違うルールで戦うってことが大事なワケですから、周りを見回して「ありそうだけどそういえばない」ものに変えればOKです。
最近は大企業をスピンアウトして起業したり、そもそも会社すら作りたくなくて個人のスキルを活かして仕事をする個人起業の人たちも増えました。また、子育てしながら主婦同士のネットワークでビジネスを立ち上げたなんて話も珍しくありません。
例えばこういう人達はどんなところで働いているのでしょうか?
独立したらまずオフィスを借りて、という価値観を持たないこういう人達は、先輩起業家のオフィスの一角を間借りしたり、シェアオフィスだったり、カフェや自宅で仕事をする人もいます。
また、意匠系の建築士と構造設計家、施工屋などが場所をシェアしているケースや、靴やアクセサリーを作る人が音を出せる場所を探しているケースもあります。
「仕事中もペットと一緒にいたい」という人、外国籍だという理由でなかなか普通にオフィスを借りられない人たちもいます。
「好きな内装に変えたいけど原状回復でおカネがかかるのが気になる」
「社内外の人たちとミニパーティーができるキッチンスペースがほしい」
「自転車通勤なのでバイクラックとシャワーがほしい」
などなど、働く場所についての細かなニーズ(これら、全部本当にあったことです)をあげだしたらたくさんあります。
こういう、今までとは違う価値観を持つ借り手に向けた場所(商品)にしてあげたら、きっと喜んで入居してくれそうですよね?ちょっとくらい不便な場所だったり、ビルが古くても他にこういうニーズを満たすものがなければこれまでの競争とは関係ないワケです。
(石田)