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まちづくりはビル再生から始まる_6 ビルにも追加投資を
まちづくりはビル再生から始まる_6
ビルにも追加投資を
不動産、特に建物としてのビルをどう活用するか、の2回目です。
(住宅の再生に取り組んでる人は多いので、あえてビルで)
第一回めはコチラ
建物はどんどん古くなって競争力がなくなっていきます。
これを避けるには、壊れた部分の修繕に加えて建物の商品力をUPさせるための追加投資が必ず必要になります。ホテルや飲食店なんかはこの追加投資が顕著ですよね。建物そのものを使って商売をやってるわけで、ちょっとサボると売り上げに響くため運営する方も必死です。
でもビルにお金をかけない人が多いのはなんでなんでしょう?
これまでも、空調システムを更新したり、機械警備付けたり、OAフロアにしたりなどの追加投資が必要だとされてきました。最近だと光ファイバーが入ってないとかパソコンをたくさん入れられるだけの電気容量がないビルは当然苦戦します。
でも、最近はこういう機能面への投資だけではもはやダメだと思います。
内装が居心地いいとか、共用ラウンジがステキだとか、感情的な満足度を上げているところはオフィス不況でも人気でした。(過去ブログ参照)
機能的なだけのオフィスはどこにでもあります。機能をいくらあげてももはや差別化にはなりません。ビルも商品ですから時代にあったものに作り替えていく必要があります。
単にカッコイイ内装が好きだ、という変わった人だけではなく、最近では採用効率をあげるために戦略的にカフェ風のオフィスにする会社もでてきています。
会社の個性を出すために壁を変えたり照明を変えたり、シャワールームをつけたがる会社もあったりなど、オフィスは借りたままの状態で使う、という常識も崩れつつあります。
好みが多様化しているのに、全員にウケる内装なんてあるわけないですよね。むしろ、これまでの床はカーペット、壁も天井もすべて白のクロス、というのは、無難だという理由とテナントが出た時に原状回復が楽だからです。
でも考えてみたらこれって貸し手がテナントの気持ちと関係なく、自分の都合で決めてるだけです。テナントが自分の個性を出せるオフィスを求めているんだったら、それを実現させてあげた方が喜ばれるに決まってます。
だったらあらかじめ個性的な内装にしておくとか、内装を変えやすい仕上げにしといてあげて原状回復免除のビルの方が当然支持されます。要は個性的なものにビビらない度胸と、テナントの自由度を高めるための工夫をしてあげればいいわけです。
(石田)