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オフィスの天井をスケルトンにするメリット・デメリット|テナントに合わせたおしゃれカフェ風空間
こんにちは。テナワンです。
オフィスの企画で、最近ではスケルトン天井にして解放感を優先することも増えてきました。
時代のトレンドなのかもしれませんが、スケルトン天井のような配管や空調がむき出しでも逆に“おしゃれ”と捉えてもらえて人気がでることもあります。
そんなテナントニーズの変化もふまえて、私たちのビルでスケルトン天井を導入しています。
そうした事例もふまえながら、スケルトン天井について御紹介しながら、ビル経営にもたらす効果や気に入ってもらいやすいテナントさんの業種等をご紹介したいと思います。
弊社へのお問合せはコチラからお願いいたします。都内7区を中心に、築古・小規模・様々なビルの様々なご相談に“無料”で乗らせていただいています。
オフィスの天井スケルトンとは
オフィスの天井スケルトンは、従来の天井パネルや石膏ボードを設置せず、配管や梁をむき出しにした施工方法です。
これまでは飲食店やスタジオなどでデザイン性を重視する場で採用されていましたが、近年は多くのオフィスでも注目されています。
私たちテナワン株式会社では、築古ビルのリノベーションでも、こうしたスケルトン天井の採用により物件価値を高めるお手伝いをしております。
天井をスケルトン化することで、従来の天井高では得られない開放感を演出できます。
一般的なオフィスビルの天井高は2.5メートル程度とされていますが、スケルトン天井により3メートル以上の高さを確保できることも多いです。
もちろん建築基準法等の各種法令を守る必要はありますが、この天井高は開放感につながり、特に専有面積が限られたオフィス空間等で、実際の面積以上に広く感じてもらいやすくなります。
また、配管や梁といった構造体もデザインの一部として捉えてもらい、まるでカフェのようなおしゃれな空間を作り出せます。
近年のオフィス選びでは、単純な機能性だけでなく、働く環境の質を重視する企業が増えています。
特にIT系のスタートアップ企業やクリエイティブ業界の企業では、社員のモチベーション向上や採用活動における企業ブランディングの観点から、デザイン性の高いオフィス空間を求める傾向があります。
スケルトン天井は、そうした時代のニーズに応える選択肢の一つとして考えられています。
オフィスビルのスケルトン天井の基本的な特徴
スケルトン天井の最も大きな特徴は、構造体をそのまま見せることで生まれる独特の美しさです。
鉄骨の梁や配管、ダクトなどが整然と配置された様子は、工業的でありながらも洗練された印象を与えます。
また、照明器具を直接構造体に取り付けることで、より自由度の高い照明計画が可能になるとされています。
一方で、すべての企業にとって最適な選択肢ではないことも理解しておく必要があります。
保守的な業界の企業や、フォーマルな雰囲気を重視する企業にとっては、スケルトン天井が持つカジュアルな印象が適さない場合もあるようです。
私たちは、ビルの商圏を競合も含めて調査し、ターゲットとなるテナント層の特性を十分に理解した上で、スケルトン天井の採用を検討することが重要だと考えています。
オフィスビルのスケルトン天井がもたらすメリット
オフィスにスケルトン天井を採用することで、ビルオーナー様とテナント企業の双方にとって多くのメリットが期待できます。
私たちが手がけるリノベーション事業においても、スケルトン天井の導入により入居率の向上や賃料アップの実現につながったケースが見られます。
開放感による空間の価値向上
スケルトン天井の最大のメリットは、圧倒的な開放感の創出です。
通常の天井高が2.4メートルから2.7メートル程度のオフィスビルにおいて、スケルトン天井により3メートル以上の高さを確保できることが多いとされています。
この開放感は、同じ面積でもより広く感じられる効果があり、特に狭小フロアを持つ築古ビルにとっては1つの魅力になりえます。
また、高い天井により自然光がより深く室内に届くようになり、照明コストの削減効果も期待できます。
明るい空間は入居者の満足度を高め、長期入居につながる要因の一つとされています。
私たちビルオーナーにとって、テナントの定着率向上は空室リスクの軽減と安定収益の確保に直結する重要な要素です。
デザイン性の高い空間演出
スケルトン天井は、配管や梁などの構造体を意匠として活用するため、独特のデザイン性を持った空間を演出できます。
工業的でありながらも洗練された雰囲気は、特にクリエイティブ系企業やIT系スタートアップ企業から高い評価を得ることが多いようです。
クリエイティブ系企業やIT系スタートアップは、社員のモチベーション向上や採用活動におけるブランディング効果を重視する傾向があるため、おしゃれなオフィス環境を求めています。
カフェのような雰囲気を持つオフィス空間は、来客時のインパクトも大きく、企業の先進性をアピールする効果があるとされています。
従来の画一的なオフィス空間では表現できない個性的な魅力により、テナント企業の企業価値向上に貢献できるかもしれません。
柔軟性の高い空間利用
スケルトン天井では、照明やエアコンの設置位置をより自由に決められるというメリットがあります。
天井パネルに制約されないため、テナントのレイアウト変更や設備の追加にも対応しやすくなります。
また、将来的な設備更新や配管工事の際も、天井パネルを剥がす必要がないため、工事コストの削減と工期短縮が期待できます。
オフィスビルのスケルトン天井のデメリットと注意点
スケルトン天井には多くのメリットがある一方で、ビルオーナーとして理解しておくべきデメリットや注意点も存在します。
私たちがリノベーションプロジェクトを進める際も、これらの課題を十分に検討した上で導入の可否を判断しております。
空調効率の課題
スケルトン天井の最も大きなデメリットの一つが、空調効率の低下です。
天井高が高くなることで空間の体積が増加し、冷暖房にかかるエネルギーコストが従来よりも高くなる傾向があります。
特に夏場の冷房においては、冷たい空気が下部に留まりにくく、快適な室温を保つまでに時間がかかる場合があるとされています。
また、空調設備の設計も通常とは異なる配慮が必要になります。
高い天井に対応した空調計画を立てるために、設備投資コストが増加する場合があります。
私たちビルオーナーとしては、初期投資の回収期間や長期的な収益性を慎重に検討する必要があるでしょう。
音響環境への影響
スケルトン天井では、音の反響が大きくなる傾向があります。
通常の天井材が持つ吸音効果がないため、会話やタイピング音などが響きやすく、集中を要する業務には適さない場合があるかもしれません。
コールセンターや集中を要する開発業務を行う企業にとって、音響環境の悪化は生産性の低下に直結する重要な問題となります。
メンテナンスとコストの課題
スケルトン天井では、配管やダクトがむき出しになるため、清掃やメンテナンスの手間が増加します。
ホコリが溜まりやすく、定期的な清掃が必要となるため、管理コストの上昇が予想されます。
さらに、スケルトン天井に適した照明器具や空調設備の選定には専門的な知識が必要で、設計・施工段階でのコストアップも考慮する必要があります。
テナントの業種による向き不向き
すべての業種にスケルトン天井が適しているわけではありません。
金融業や士業など、フォーマルで落ち着いた雰囲気を重視する業界では、スケルトン天井のカジュアルな印象が企業イメージにそぐわない場合があります。
私たちビルオーナーとしては、対象エリアの企業動向やニーズを十分に調査し、スケルトン天井を好む業種の企業が実際に存在するかを確認することが重要です。
【導入事例】スケルトン天井の導入Before/After ビルのおしゃれな雰囲気の作り方
スケルトン天井を導入したビルの経営を成功に導くには、商圏調査を含めたビル全体の商品企画が重要になります。
私たちテナワン株式会社では、様々な築古ビルの再建企画・リノベーション経験を通じて、成功に向けたポイントを押さえています。
こちらでは、実際の導入事例と、成功するための重要なポイントについてご紹介させていただきます。
▼港区 西麻布の物件事例(After)▼
港区西麻布の物件では、周辺にIT系企業も多いことから共用部・専有部にスケルトン天井を導入して開放的な空間を作っています。
共用部は入居いただいているテナントさんがリフレッシュしていただくスペースとして解放感を大切にしました。
ライトも一般的な蛍光灯や白色電球ではなく、温かさのあるライトを選ぶ等、小さな工夫でも使っていただく方の印象や満足度が大きく変わります。
▼Before写真▼
この物件は、リノベーション前は通常の蛍光灯があるオフィス天井でした。これもコレで悪くはないのですが、ビルの立地的にベンチャー企業や中小企業も多いので、ターゲット企業の想定ニーズにあわせて今の空間にリノベーションさせていただきました。
写真のスペースでは定期的に交流イベントを開催していますが、特に解放感がある空間の方が、そういう時間も盛り上がるように感じています。
また内覧時も「おっ!」と思ってもらえるように思います。やはり体感で違うと紹介時のリアクションが違いますし、平行検討しているビルとの違いも明確になります。
そういう意味でもこうした解放感のある天井を取入れた空間設計は大事だなと思います。
まとめ
オフィスの天井をスケルトン化することは、築古ビルの価値向上とテナント獲得において効果的な選択肢の一つです。
開放感のある空間とカフェのようなおしゃれな雰囲気により、特にクリエイティブ系企業やIT系スタートアップ企業から高い評価を得られる可能性があります。
スケルトン天井の最大のメリットは、従来の天井では実現できない圧倒的な開放感と独特のデザイン性です。
天井高を3メートル以上確保できることで、狭小フロアでも広く感じられる効果があり、これは築古ビルの大きな弱点を補うことができます。
一方で、空調効率の低下や音響環境の悪化、メンテナンスコストの増加といったデメリットも存在します。
これらの課題は、適切な設備計画と対策により軽減できますが、初期投資とランニングコストの増加は避けられません。
投資効果を最大化するためには、これらのコストを適正に賃料や管理費に反映させることが重要になります。
成功の鍵となるのは、ターゲット企業の明確化と市場調査の徹底です。
立地エリアにスケルトン天井を評価してくれる企業が十分に存在するか、また競合物件との差別化が図れるかを慎重に検討する必要があります。
私たちテナワン株式会社では、ビルオーナー様の物件特性と立地条件を総合的に分析し、スケルトン天井が最適な選択肢かどうかを判断いたします。
築古ビルの空室対策や賃貸経営の改善についてお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
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