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空き部屋・空きスペースを活用したビジネス実例

ビルオーナーにとって、空き部屋や空きスペースは頭の痛い問題です。

競争力が下がった物件にお金をかけてリノベーションや最新設備の導入をしたとしても、必ずしも収支が好転するという確約はなく、二の足を踏んでしまう気持ちもわかります。

自社ビルにあった有効な空室対策は何か?どんな対策で空室を解消できるのか?新しい入居者が見つからない空室の有効活用は、オーナーの方々が常に悩まれているテーマだと思います。

今回は、そんな空き部屋や空きスペースを賢く活用するビジネスアイディアを弊社の事例を交えながら7つご紹介します。

さらに、不動産事業を15年以上運営する弊社の空き部屋活用事例や空きスペース活用の成功の秘訣についてお話しします。

本記事で御紹介している空き部屋・空きスペースの活用方法に興味がある方は、気軽に御相談ください。

貸したいのに空き部屋が続く4つの理由

空き部屋になる理由が明確になれば、大きなお金をかけずに出来る空室対策があるかもしれません。

空き部屋になる原因は、大きく次の4つに集約されるように考えています。皆さんの物件ではいかがでしょうか?

1.広報力が弱いため、ビルが市場で認知されていない
2.競合に勝てる募集条件になっていない
3.インターネット時代に合った募集活動になっていない
4.内外装や設備が古くなり、他のビルに比べて見劣りする

それぞれ詳しくご説明しますね!

空き部屋になる原因1:広報力が弱く認知度が低いから

まず最初に考えるべきなのは、自社の物件を十分な方に知ってもらえているか?広報施策を打てているか?という点が重要になります。

例えば、弊社で調べたデータでは、神田駅周辺のような便利なエリアで、利便性抜群ですが、15~30坪サイズの中小ビルが470件も募集に出ていました。

470件という多数の募集物件がひしめき合う中で、自分のビルを目立たせるのは大変なことです。ただ広告を出して待っているだけでは、潜在的な入居者に自分のビルを知ってもらうのは難しいでしょう。

仲介会社も、大量の物件から選ばれることは少なく、仲介会社もまた入居者のニーズを優先するため、特定のビルを積極的に推すことはありません。結果として、ビルの存在が多数の募集物件のなかに埋もれてしまい、物件を探しているテナントさんに認知されにくい状況になっています。

このような市場環境で自社ビルを際立たせるためには、ただ待つのではなく、積極的な広報やマーケティング戦略が必要です。ビルの魅力を伝え、市場での認知度を高めることが、潜在的な入居者の注目を集める鍵となります。

空き部屋になる原因2:競合に勝てる募集要項になっていないから

空室が続く物件では、募集要綱の設定も比較される類似物件の条件に照らして評価・見直すことが大切です。

一般論や自社都合の募集要項を設定されている場合もありますが、周囲のビルと比較して「競合に勝てる条件」を設定することで、応募数が増えることがよくあります。

仲介会社から相場賃料の話を聞いて設定されるオーナーさんも多いと思いますが、仲介会社の元ネタは「この前、この先のビルがいくらで決まった」「あのビルがいくらに値下げしたから」という担当者の個人的な経験に基づく場合が多いのです。

それ自体が悪いというわけではありませんが、印象で「相場賃料」を決めるのではなく、周辺で募集している”すべての競合物件の数と条件”をしっかりと把握することが大切です。

その数と条件と比較して、自社の募集条件が「勝てる設定」になっているか?です。

この「勝てる設定」を作るには、自社ビルの立地や最近の改修状況、設備の質などを総合的に評価する必要があります。市場内での競争力を高め、空室問題の解消につなげていきましょう。

空き部屋になる原因3:インターネット集客がうまくできていないから

近年、インターネット上で仲介する仲介会社が増えてきました。その検索システムは以前とは比較にならないほど進化しています。詳細な条件指定で物件を検索できるため、テナントは希望にぴったり合うビルを簡単に見つけられます。

この進化により、ビルオーナーが仲介会社にだけ頼っていても以前と同じような効果を期待することができなくなってきました。現在はテナント自身が物件を選ぶ力を持っているため、仲介会社に報酬を増やして、優先的に紹介してもらおうということが難しくなってきています。

また、インターネット上では、テナントが特定の条件で物件を絞り込んで検索するため、設定された条件から外れるビルは検索結果にさえ現れません。例えば「坪単価1万円以下」という条件で検索された場合、それを超える賃料の物件は表示されないのです。このため、オーナーとしては交渉があれば、適宜、賃料を下げる意向があったとしても、その情報はテナントには届きません。

インターネット時代では、賃料を高めに設定しておいて後で値下げするという戦略は逆効果です。検索結果に表示されなければ、テナントにとってその物件は存在しないのと同じことになるため、ビルの空室を埋めるためには、インターネットでの集客戦略を見直し、市場とテナントのニーズに合わせた賃料設定が必要となります。

空き部屋になる原因4:他のビルより見劣りするから

時間が経つにつれてビルの内装や設備は古くなり、新築のビルには及ばなくなることは仕方のないことです。検討客は数多くの物件を見て比較するため、特に内装の新しさや設備の充実度に敏感です。

ここでは「古くなった設備を最低限は整えるのか」「更に良くして商品力を高めていくのか」でやることが大きく変わるのですが、まずは簡単に始められる前者の事例を御紹介しますね!

例えば、エントランスやトイレの洋式化・温水洗浄便器、空調設備や機械警備がないといった点は、検討客が他の物件を選ぶ大きな理由になります。

内見が多くても物件が決まらない場合、おそらく他のビルと比べて魅力が劣っているからでしょう。高額な投資をする必要はありませんが、少なくともビルを清潔に保ち、デザインや照明で魅力を高めることが大切です。

弊社では特にエントランスや廊下スペース等の物件の第一印象を決める場所に絞って「清潔感」を大切に手を入れたことで、成約が決まった例が数多くあります。

今回は「最低限を整える」事例を御紹介しましたが、一歩二歩踏み込んで「商品力を高める施策」も様々ございます。こちらは物件や商圏に合わせた目利きも重要になるので、ご興味いただける方はぜひお問合せください!

実例!空き部屋・空きスペースを活用したビジネス

空き部屋や空きスペースは、アイディア次第で有効活用することは十分可能です。弊社において、空き部屋・空きスペースを活用した具体例を紹介していきます。

空き部屋活用の実例①借り手のないビルの1Fをカフェに

山手線の駅から徒歩5分の場所にある、将来的に建て替えるかもしれない小さなビルの話です。このビルは1フロア20坪の5階建てで、本来ならば各フロアを1テナントずつに貸し出すのがセオリーですが、複数のテナントに貸し出すための電気設備が整っていない、そして数年後には建て替える可能性があるため、余計な投資を避けたいというオーナーの希望がありました。

このビルは一棟丸ごと貸し出すことを目指していましたが、半年以上募集してもほとんど問い合わせがなく、どうしたら良いかという御相談をいただきました。

ビルのオーナーからすると建替えまでの数年間は借り手がいなくても税金はかかるわけですし、その分だけでも稼いでくれればいいと思う気持ちもわかります。

逆に借りる側から見ると、数年後には出て行かなければならないという条件下では、投資をかけづらいのが現実です。そこで、ちょっと発想を変えてみることにしました。

どうせ一棟で借り手がつかないなら、1階はテナントに貸し出すのではなく、1階をカフェ兼会議室にしてみてはどうでしょうか?という提案です。これは「損して得取れ」という考え方に基づいています。

1階をオシャレなラウンジ兼会議室にすることで、ビル全体の価値を上げ、上の階を借りる人にとってのメリットを高めることができます。さらに、1階が活気づくことでビル全体に人が集まりやすくなります。

このようにして、ラウンジ兼打合せスペース付の小規模オフィスとして仕上げることで、小さい会社にとって非常に魅力的な場所になります。こうして、借り手のいなかったビルの1階をカフェに活用し、結果としてビル全体の空室対策にも効果がありました。

空き部屋活用の実例②デッドスペースを貸し会議室に

品川区のはずれにあるビルに貸し会議室を設置したことで問い合わせが増え、空室を埋めることができた事例をご紹介します。

私の尊敬するビルオーナーの教えですごく印象に残っているのが、「ビルにミーティングスペースを増やすほどビルの価値が上がる。」というものがあります。このオーナーのビルは廊下などのオープンスペースにミーティングができるテーブルなどがたくさん設置されており(立ち会議スペースも!)、最近はZOOM等のオンラインMTGツールもビル側で用意しているそうです。

その物件は20坪未満の小規模オフィス。通常、このようなスペースでは専用のミーティングエリアを設けるのが難しいものです。特に、取引先や銀行との大切な打ち合わせなど、聞かれたくない打ち合わせはビルの外で借りなければいけません。

しかし、郊外に位置する会社にとっては、都心まで出向いて会議室を借りるのは、なかなかの労力です。

そこで、使っていなかった管理室に目をつけ、家具量販店や通販で手に入れた6人掛けの会議テーブルやホワイトボードを配置し、あえてクロスや床はそのままの状態にして、必要最小限の改装で会議室へと変身させたのです。

こうした小さな変化でも、ビルにとって大きな価値をもたらすことができました。

最近はPCやモバイル機器を使って、作業もクラウド環境で行うので働く場所は自宅やカフェでも十分にできてしまうようになりました。簡単なコミュニケーションであればSkypeやFacebook等でスグに連絡することもできます。

しかし、同時に情報漏洩リスクも高まり「外部に漏れない」環境の必要性を感じたことがある方も多いのではないでしょうか?

また、結局は1つの場所に集まって熱をもってブレストをした方が良いアイディアがでることにも多くの人が実感されているのではないでしょうか?

ツールはどんどんと発達していきますが、オフィススペースの重要性が失われるわけではなく、新しい時代の働き方に合わせて必要な機能を持たせてあげることで、テナントにとって物件を選ぶ十分な理由になります。

こうした物件の付加価値も先に御紹介したように「周辺の競合物件と比較して勝てる条件」として作り上げていくひと手間が大切になります。

空き部屋活用の実例③1棟まるごとシェアアトリエに

3つ目の事例は中央区湊に位置する「itadaki BLDG.(イタダキビルディング)」は、アーティスト向けのシェアアトリエビルとして、新たな息吹を吹き込んだ事例です。

 

かつて倉庫兼自宅として使用されていたこのビルは、ほぼ空室の状態でしたが、アートマネジメント会社Studio仕組さんによるセルフリノベーションを経て、アーティストやクリエイターたちのためのアトリエ、ワークスペース、ギャラリーなどをシェアできる施設へと生まれ変わりました。

このビルでは、1階にフリーシートのワークスペース兼イベント用ラウンジとシェアギャラリーが設けられ、さらにブースで区切られた個別スペースや広い制作用スペースが提供されています。最上階はもともと住宅であったため、撮影用スペースや短期泊まり込みで制作するアーティストのための宿泊スペースとしての利用も考えられています。

プレオープンのレセプションでは、多くの人々に訪れていただき、日本刀の見方解説や触れ合いのイベント、入居予定の作家による作品展示などが行われ、盛況を博しました。

空き部屋を活用するときの注意点

ここまで空き部屋や空きスペースの活用として、シェアオフィス等の事例と共に御紹介してきました。

同時にこうした新たな活用方法を検討する際に注意することもあるので、あわせて御紹介しますね。

適切な用途の選定

空きスペースに最適な用途を見極めることが重要です。市場の需要や立地条件、競合状況を考慮し、オフィススペース、コワーキングスペース、商業施設、倉庫、イベントスペースなど、さまざまな選択肢の中から最適なものを選びましょう。

シェアオフィスは無断転貸に注意

シェアオフィスや共同での入居は人気がありますが、無断で転貸されることは防ぐ必要があり、契約内容に盛り込むことは必要です。実際に入居するテナントには、契約の内容を丁寧に説明し、しっかりと理解してもらっています。

私たちの経験では、シェア入居を希望する問い合わせは多いです。「契約者(借主)以外の知らない人が出入りするのはNG」としてしまうのは簡単(実際に多い)ですが、ニーズがあるのであれば、ひと手間を加えることで他の物件と差別化して、自社ビルを選んでもらう理由にすることができます。

弊社ではひと手間を加えて契約前に理解してもらうことで、オフィスをシェアしてもらうことによる大きなトラブルに遭遇したことはまだありません。適切な説明と契約の取り決めがあれば、シェアオフィスや共同入居もスムーズに進めることができるでしょう。

空き部屋を活用したビジネスを成功させるコツ

空き部屋を活かしたビジネスで成功する秘訣は、ズバリ「その他大勢と競争しない」ことです。不動産の世界では、どうしても似たり寄ったりのサービスが多くなりがちです。だからこそ、一味違うアプローチが必要です。

例えば、ちょっと古めのアパートを普通にリフォームしても、新築の輝きにはかなわないですよね。でも、そのアパートをシェアハウスに変身させたり、バイクやサーファー等の特定の趣味を持つ人たちのためのゲストハウスにしてみたりすると、話は変わってきます。こうすることで、ただの賃貸物件ではなく、「ここにしかない体験」を提供できるわけです。

また、築年数がそこそこに古いビルも、ただ設備を新しくするだけではなく、その空間をカフェみたいにおしゃれにしたり、屋上にみんなで使える素敵なスペースを作ったりすれば、他にはない特別な場所になります。

ただし、注意点が一つ。自分のアイデアが「これはいい!」と思われると、すぐに真似される可能性があります。そこで、一風変わったコンセプトや、運営が少し手間のかかるものを選ぶと真似される障壁となり差別化した優位性を保ち続けられる可能性が高まります。

変わった物件は人々の興味を引きやすく、メディアに取り上げられるチャンスも増えます。そうすれば、競争の激しい市場であっても、自分だけのブルーオーシャンを見つけ出すことができるはずです。

空き部屋を活用したビジネスを考えるなら「その他大勢と競争しない」を心に留めて見てください。

空き部屋を活用したいオーナー様へ

空き部屋・空きスペースの活用は、市場の中で競合と比較した選ばれる理由作りから始まります。

「そんなことは知ってるよ」と思われる方も多いかもしれませんが、色々なご相談に耳を傾け、お話をさせていただくと「実はこんな活用法もあるな」と新しいアイディアが産まれることが実際にあります。

また「選ばれる理由作り」にもお金はかかるので、実際に魅力を作っていく作業は一筋縄ではいかないものです。今回、御紹介した事例でも物件毎に悩みや乗り越えないといけないハードルがあったのも事実です。

だからこそ頭を抱えているオーナーの方が多いと思いますし、困った物件にひと手間・ふた手間を加えてテナントにとってワクワクする物件に変えることができるのが弊社の強みだと思っています。

もし皆様のなかで困った物件をお持ちの方がいらしたら、ぜひ一度、お問合せいただければと思います。ご連絡をお待ちしています!

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