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まちづくりはビル再生から始まる_65 オフィスの本質はミーティングにあり

まちづくりはビル再生から始まる_65

オフィスの本質はミーティングにあり

他社の会議室を拝借?ビル全体でミーティングをサポート
私の尊敬するビルオーナーの教えですごく印象に残っているのが、「ビルにミーティングスペースを増やすほどビルの価値が上がる。」というもの。このオーナーのビルは廊下などのオープンスペースにミーティングができるテーブルなどがたくさん設置されており(立ち会議スペースも!)、最近はスカイプを使った遠隔ミーティング機材もビル側で用意しているのだとか。1階のテナントであるカフェの専有部にも打ち合わせブースがある。カフェはランチが終わると夕方の開店時間まで一旦休憩に入るのだが、その間も館内のテナントはカフェの打ち合わせブースを利用できる。また、テナントの専有部にある会議室も空いてれば館内のテナントは相互に利用でき、オフィス間を行ったり来たりしている。人の専有部にまで入り込めるというのはかなり衝撃的で、中には個人情報を扱うセキュリティの厳しい会社もいることから、どのように運営されているのか不思議だったのだが、専有部内のオープン空間、クローズド空間をしっかりと分けることで実現している。顔見知りでない人が出入りすると目立つので、むしろセキュリティは高まる、ということなのだろう。

テナント間コミュニケーションによる効果
当社の管理物件でもテナント交流会を開いており、交流会後はお互いの事務所を見せあったり、顔見知りになることで挨拶するようになり、隣室の騒音などありがちなクレームが減ったように思う。また、前述のビルではミーティングスペースを貸し借りするうちにコミュニケーションが増え、仕事の話に発展したり、異業種でインスパイアされあう良い効果があるようで、入居者が居着く要因になっている。

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共用貸し会議室の効果

共用貸し会議室の効果
当社のある管理物件では最近、貸し会議室を設置した。品川区のはずれということもあり、かなり募集に苦労していたが、会議室の設置で問い合わせが増え、先日ようやく成約がとれた。会議室といってもそこは使っていなかった管理室だ。家具量販店と通販で6人がけの会議テーブルやホワイトボードを揃え、クロスや床はそのままの状態。20坪未満の小規模オフィスでは専用のミーティングスペースを確保することは難しく、取引先や銀行など聞かれたくない打ち合わせはビルの外で借りなければならない。郊外の会社は都心まで出て借りることになり、日常的なミーティングスペースの確保は難しいのだ。ビルのデッドスペースをテナントサービスに転換できた良い事例となった。

オフィスは打ち合わせの塊のようなもの
当社では最近、働き方が変わることでオフィスが変わってきたという分析をしている。モバイル機器の発達やデータ保管のクラウド化が進み、家でもカフェでもデータを引き出して作業ができたり、事業のグローバル化が進み、そもそも日本の滞在時間が少ないワーカーも多い(最近は飛行機でもWifi環境が整ってきたようだが)。つまり作業そのものは会社のデスクでやる必要がない。大量のキャビネといった資料保管場所も劇的に減ってきており、代わりに増えているのがミーティングスペースなどコミュニケーションスペースだ。最近はSkypeやfacebookなどで遠隔でも簡単な打ち合わせはできるようになったが、やはりリアルなビジネスミーティングがなければブレストは盛り上がらない。どんなにツールが発達しても高度なコミュニケーションを取ろうとすると、未だオフィスのミーティングスペースは非常に重要な場所であり、ミーティングが仕事を生み出すと言っても過言ではない。ビル側は賃料の対価として床を提供しているわけだが、今後はミーティングを活性化する手助けをすることもサービスメニューのひとつにすることも考える必要が出てきたのかもしれない。

(山田)

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