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【不動産会社こぼれ話】入口を変えると、ビルは生まれ変わる ― 五反田の築30年ビルの“顔”の再生 ―

\入口を変えると、ビルは生まれ変わる/

― 五反田の築30年ビルの“顔”の再生 ―

 

テナワンの小林です。

暑い夏がずっと続いてそのまま冬が来るのではないかと心配になる時もありましたが、いつの間にかちゃんと秋になりましたね。

 

今回ご紹介するオフィスのこぼれ話は、五反田のオフィスビルで行われた1階リニューアルの実例です。
築30年を超えたビルの「入口」を変えただけで、
建物全体の印象、そして街からの見られ方までが一変しました。

 

◆ 長年“普通”だった1階

五反田駅から徒歩5〜6分。
大通りに面したオフィスビルの1階は、長年配送業者の集配所として使われていました。

近所の方には「集配所のあるビル」としてはよく知られていましたが、それ以上でも以下でもないビルでした。

この配送業者が退去したタイミングこそ、ビルの顔を変えるチャンスと捉えて動き出しました。

 

◆ 入口が“見えない”という致命的な問題

リニューアル前の1階店舗のエントランスは、

なぜか大通り側ではなく側道側にありました。
しかも駅から歩いてくる人の視線とは逆方向。
通りを歩く人には建物の存在が伝わりにくい状態です。

しかも、大通り側には大きなFIX窓があるものの、
その前には古い和風の植え込み。
長年かけてすくすくと成長した木が、店内の視界を完全に遮っていました。

まるで自分の顔を隠しているかのようです。

 

◆ 「見える入口」に変えるという再生

リニューアルの方針は明確でした。
大通り側をメインの入口にし、建物の顔を正面に向けること。

植栽を撤去し、床を整え、店内が外からよく見えるようにすること。

隣り合う上階のオフィスへの入口とも調和させること。
その方針をもとに設計士に相談し、ひとつひとつの地道な工事が、

ビル全体の印象を左右します。

 

工事中には、植栽の土の中から巨大なマンホールが現れるという“想定外”もありました。
中には電気配線が通っており、蓋が床より7センチも高い。

中途半端な段差は、躓いて怪我につながる危険があります。

安全と見た目の両立を目指し、結局マンホールの高さを変えて、

床の高さに合わせることにしました。

古いビルの再生は、“想定外”が必ずと言っていいほどあります。

いくつもの小さな工夫を積み重ねて
その地道さが、仕上がりの美しさを決めます。

 

◆ 「入りやすさ」は最大の投資

工事が終わると、建物はまるで別物になりました。
通りを歩く人が自然に立ち止まり、まだテナントが決まっていない時も、

中を覗きこむ人が増えました。

入口を変えただけで、ビル全体の印象が明るく・開かれたものに変わっていきました。
大がかりな外壁改修をしなくても、
このビルは“入りやすい入口”を整えることで、路面店舗としての魅力が上がり、

さらにビル全体の印象が変わり、上階のオフィスのイメージさえも変わります。

◆ まとめ

築年数が経ったビルの再生は、一新してまるで新築のような印象にする、

古めかしさを活かしたデザインにする、

など、様々な考え方があります。

この五反田のビルの場合は、「入口の入りやすさ」が再生の一歩と言えます。

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