中小ビル100の物語 / / 2457
PV
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#2.屋上ってすばらしい!
テナワンでは、これまで多くのビルの空室対策や賃貸運営を行ってきました。
それぞれのビルたちが様々な問題を抱えていました。
古いまま貸そうとしてうまくいってなかったり、
昔からの付合いの仲介会社だけにテナント募集をお願いしていてあまり知られてなかったり、
せっかくいい「ウリ」のポイントがあるのにうまく伝わってなかったり、
入居者の滞納が長引いてトラブルになっていたり、
突然空調機が壊れてどうしていいか困っていたり、
それぞれの問題を解決してきたビル再生の事例を「100の物語」としてこれから公開していきます。
ビル再生100の物語_2 第二弾は、使われてなかった屋上をウリにした例です。
これも日本橋の築50年のビルの事例です。
ビルのほとんどが活用されずに空室のまま放置されていた物件を、我々もコストをかけて再生させた物件です。
最初にこの物件を現調(現地調査)した時、
「うわ、さすがにこの建物の状態はキツいな。お金もかかりそう」
というネガティブなことも感じたのですが、
(実際、写真のトイレからは漏水もしていて、治すには知恵と気合がいりました)
屋上に出てみたらそこにとてもステキなテラスを発見してしまい、一目でトリコになってしまったのです。
「屋上が楽しかったら、古さや不便さに勝るアイテムになるのでは?」
小さくて古いビルですので、何か強力なウリがないとテナント募集はとても苦労します。
でも、この屋上をちゃんと演出できたら、すごい強力な武器になりそうです。
で、まずはこうしました。
お金がないのでDIYで調達したウッドデッキのパネルセットを並べてもらいました。
これだけでもとても楽しそうです。
その後、テナントさんの要望で、ベンチを置いてみました。
ぐっと楽しそうなイメージがアガりますよね。
もう、屋上でサボってビール飲んでるシーンが頭に浮かびます。
なので、実際にテナントさんたちとビアパーティーをやっちゃいました(笑
夜なので写真が見づらくてすいません。
このビルはスモールビジネスやスタートアップのテナントさんが多く集まっていますので、いい情報交換の場にもなりました。
この屋上ですが、「単に遊べて楽しい」というだけではありません。
ちゃんとテナント募集にも大きな効果があるんです。
・管理上の問題で屋上を開放しているビルは意外に少ないため、まず目を引きます。
・煙草を吸う経営者にとても喜ばれます。
・内見の時に屋上のことを話すと、まず全員が見たがります。
(結果、内見時の滞在時間が大幅に伸びて印象にキョーレツにインプットされます)
バルコニーが広い場合でも同様の効果があります。
ただし、不審者が入り込んでイタズラされないようナンバー錠をつけるなど、管理上の対策も併せてやることをオススメします。
(石田)