- ツクモル企画
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「どこにでもある築30年のオフィス」を空と東京タワーを望むプライスレス空間に
東京・港区、赤羽橋駅からほど近いそのビルは、築30年を超えたくらいで室内は典型的な「どこにでもある小ぶりオフィス」の仕様でした。
ご相談をいただいた際、オーナーは「空室の入居者募集が芳しくない。この半年で内見が3件しかない」という切実な状況で、それまで大手不動産会社に任せきりだったものの、成約に繋がらず、焦燥感が募っているご様子でした。
我々は、この物件が持つ「窓から見える抜けた空の気持ちよさ」と「東京タワー至近のロケーション」という、「一見オフィスの選定基準とは無関係」に思われがちなポテンシャルに着目。周囲と同じ仕様では競合に埋もれてしまうため、これを最大限に活かす「デザインオフィス化」を提案しました。
具体的には、天井を抜いて高くし、窓からの眺望を強調するリノベーションを実施。ターゲットを「IPOを目指すスタートアップ」に絞り込み、周辺相場比1.2倍の賃料を目指すという、チャレンジングな目標をお伝えしました。
結果、我々が企画・工事・募集まで一気通貫で行う伴走型リノベーションサービス(ツクモル企画)が採用され、このビルは個性的なプレミアムデザインオフィスへと生まれ変わりました。

実際の進行
ご相談の内容
ご相談をいただいたのは、東日本大震災の傷跡が少しずつ癒え、賃貸オフィスの景況感が回復してきた頃でした。港区赤羽橋という都心の一等地でありながら、「この半年で内見がたった3件」という状況は、オーナーにとって大きな悩みでした。これまで大手仲介会社に任せきりだったものの、物件の魅力が埋もれてしまっている現状に、たまらず我々に相談してくださったそうです。
我々はすぐに現場調査に入りました。築30数年で、建物自体は古すぎることもなく、室内にも目立った破損はありません。むしろ「このまま貸しても何の問題もないよね」という状態。しかし、グレーの事務的なタイルカーペット、照明は蛍光灯、白いビニールクロスといった、「どこにでもある小ぶりオフィス」の典型的な仕様でした。オフィスを探す検討者からすると、どの物件を見ても同じような印象であり、特に印象に残らず、何件か見た後に「この物件てどこの何ビルだっけ?」になりそうだな、と感じました。
こういう物件をリノベーションして成功させるには「その他大勢と競争しない」ための付加価値と「キョーレツなセールスポイント」が必須です。

そう思いながら8階の窓から外を眺めると、奇跡的に目の前に高い建物がなく空が広く抜けていることに驚きました。窓から見える広い空が非常に気持ち良いという点、そしてバルコニーから覗き込むと東京タワーがドアップで見られるという、興奮要素満載のロケーションでした。(室内からはあまり見えませんでしたが、一歩外に出ると大迫力の東京タワーがそこにあり「これを毎回壊してたゴジラってとんでもなくデカかったんだな」とつくづく思いました)
この「都心ど真ん中で空が広く見える」という希少性と、毎日東京タワーをドアップで拝めることが、実はこのビルの真のセールスポイントなのでは?と考えました。

我々からのご提案
現場調査で発見した「抜けた眺望とロケーション」という唯一無二の要素を最大限にアピールするコンセプトを打ち出しました。
ご提案の核は、以下の3点です。
・ターゲットの明確化: ターゲットを「成長意欲が高く、デザイン性を重視する小規模ベンチャーや、IPOを目指すスタートアップ」に絞り込む。
・デザインオフィス化: 床、壁、天井が「いわゆるオフィス」だった雰囲気を一新し、天井を抜いて高さを確保。窓からの抜けた眺望と、毎日ビルから帰るときに東京タワーのライティングがドアップで見られる「ココしかない感」を徹底的にアピールするデザインオフィスにする。
・高賃料への挑戦: 付加価値を高めることで、周辺相場比1.2倍という高い賃料設定を目指す。
オーナーへは、「我々が商品企画、工事、そして入居者が決まるまで一気通貫で伴走します」という、伴走型リノベサービス(ツクモル企画)をご提案しました。
この伴走型リノベでは、工事請負契約とともに、リーシングマネジメント(LM)業務委託契約を締結していただきました。これは、我々が募集窓口となり、考えられる限りの仲介会社に対して物件のセールスポイントとともに紹介し、インターネット上の露出度調査や対策なども成約するまで行う、「ビルの広報担当としての業務」です。このLM業務では、入居者成約時に客付け仲介への報酬とは別に、我々へ成約フィー(賃料の1ヶ月分)をいただく形になります。
オーナーは当初、「半年で内見3件しかなかったのに大丈夫?」と訝しがりながらも、満室になったら収益物件として売却する計画をお持ちだったため、「リノベしてあなた達の見立て通りの賃料で貸せるならむしろ安い投資だ」と決断していただきました。
他物件でのデザインオフィスの成約事例と、なによりも「工事で終わらず、埋まるまで責任を持つ」という逃げない約束をしたことでご賛同いただけたんだと思います。
リノベーション後の状況
デザインオフィス化のリノベーションが完了すると、室内の雰囲気は劇的に変わりました。
特に、天井を抜いて配管を露出させたラフながらクリエイティブなカフェのような空間、そして何より、窓いっぱいに広がる都心の眺望を見てもらえるように設置した窓際特等席と、バルコニーから見える東京タワーという「ココだけ感」を、「下を向いてる場合じゃない」というキャッチコピーが仲介会社にウケました

工事完了間際から、デザインオフィスに強い仲介会社に「今度こういう物件が出るよ」と予告告知したり、完成写真を送ったりしたことも功を奏して、募集開始語から内見数も問い合わせ数も一気に増えました。結果、我々は当初の目標通り、周辺相場比1.2倍の賃料で入居いただけることになりました。
気をよくしたオーナーから、「他のフロアでも解約が出たので同様にできるかな?」とツクモル企画を依頼していただけました。
後日談
単に古いオフィスをカッコよく直しただけでなく、競争力と収益性の高い「商品」となったこのビルは、ほどなく「ビルの売却もやってもらえる?」とご依頼いただき、無事売却までお手伝いすることができました。再生から売却まで、オーナーのビル経営をトータルでサポートできた事例です。
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